薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。そのために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。 |
主成分: |
トラメチニブ ジメチルスルホキシド付加物(Trametinib dimethyl sulfoxide)
|
剤形: |
淡紅色円形の錠剤、直径7.5mm、厚さ3.7mm |
|
 |
この薬の作用と効果について
がん細胞の増殖に必要なMEKタンパク質の活性化を阻害することにより、がん細胞の増殖を抑えます。 通常、BRAF遺伝子変異を有する悪性黒色腫、BRAF遺伝子変異を有する切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌の治療に、ダブラフェニブと併用して用いられます。
|
次のような方は使う前に必ず担当の医師と薬剤師に伝えてください。
- 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。
- 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。
|
用法・用量(この薬の使い方)
- 通常、成人は1回1錠(トラメチニブとして2mg)を1日1回、空腹時に服用します。ダブラフェニブと併用されます。手術後の補助療法の場合には、服用期間は12ヵ月間までです。なお、状態により適宜減量されます。必ず指示された服用方法に従ってください。
- 食後に服用するとこの薬が吸収されにくくなり、効果が得られなくなる可能性があるため、食事の1時間前から食後2時間までの間の服用は避けてください。
- 飲み忘れた場合は、飲み忘れに気がついた時間が、次に飲む時間まで12時間以上ある場合はすぐに飲んでください。ただし、12時間を下回っている場合は飲み忘れた分をとばして、次回の服用時間に1回分飲んでください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
- 誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
- 医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないでください。
|
生活上の注意
- 妊娠が可能な場合、この薬を服用中および服用終了後一定期間は適切な避妊を行ってください。
|
この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)
主な副作用として、頭痛、吐き気、下痢、嘔吐、発疹、皮膚乾燥、関節痛、筋肉痛、発熱、疲労、寒気、無力症、にきび、脱毛症、四肢や顔面のむくみなどが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
- 動悸、息切れ、むくみ[心障害]
- 全身けん怠感、食欲不振、吐き気、黄疸[肝機能障害]
- 発熱、から咳、呼吸困難[間質性肺疾患]
- 手足の筋肉の痛み、こわばり、しびれ、脱力感、赤褐色尿[横紋筋融解症]
- 局所の痛み、紅斑、血管の膨らみ[静脈血栓塞栓症]
- 頭痛、一時的な意識障害、手足の片側の麻痺、しゃべりにくい[脳血管障害]
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。
|
保管方法その他
- 乳幼児、小児の手の届かないところに保管してください。
- 冷蔵庫(2〜8℃)で保管してください。光を避けてください。
- 乾燥剤を同封した元の容器で保管し、使用の都度しっかりふたを閉めてください。
- 薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。廃棄については受け取った薬局や医療機関に相談してください。
|
医療担当者記入欄
年
月
日
|