薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。そのために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。 |
主成分: |
グラチラマー酢酸塩(Glatiramer acetate)
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剤形: |
無色から微黄色かつ澄明からわずかに混濁した注射液 |
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この薬の作用と効果について
免疫を調整し、抗炎症性サイトカインを分泌するT細胞への分化を誘導することで、中枢神経における炎症を抑制すると考えられています。 通常、多発性硬化症の再発予防に用いられます。
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次のような方は使う前に必ず担当の医師と薬剤師に伝えてください。
- 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。心機能障害がある。
- 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。
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用法・用量(この薬の使い方)
- 通常、成人は1回1シリンジ(主成分として20mg)を1日1回皮下に注射します。必ず指示された注射方法に従ってください。
- 担当の医師により適用が妥当と判断された場合には、自己投与(自己注射)を行うことができます。
- 注射部位は毎回場所を変えて注射してください。原則として同一部位へは7日間あけて注射してください。
- 皮膚が敏感な部位や、傷や発疹があったり、赤くなったり、硬くなっている部位には、注射しないでください。
- 注射の際には、専用のプレフィルドシリンジ用注入補助器を使用してください。また、使用にあたっては添付の使用説明書を必ず読んでください。
- 注射し忘れた場合は、気づいた時点ですみやかに注射するようにしてください。絶対に2回分を一度に注射してはいけません。
- 誤って多く注射した場合は医師または薬剤師に相談してください。
- 医師の指示なしに、自分の判断で注射するのを止めないでください。
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生活上の注意
- この薬の服用前と、服用中は定期的に肝機能検査が行われます。
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この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)
主な副作用として、注射部位反応(紅斑、痛み、しこりができる、かゆみ、腫れ、むくみ)、注射直後反応(動悸、呼吸困難、胸痛)、発熱、倦怠感、不規則月経、蕁麻疹、発疹、痛み、吐き気、不安、多汗症などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
- 胸部または顔面の紅潮、胸痛、呼吸困難、動悸、頻脈[注射直後反応]
- 注射した部位のびらん、潰瘍形成[注射部位壊死]
- 呼吸困難、気管支痙攣、発疹、蕁麻疹、失神[過敏性反応]
- 体がだるい、食欲不振、皮膚や白目が黄色くなる[肝機能障害]
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。
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保管方法その他
- 乳幼児、小児の手の届かないところで、光、冷凍を避け、2〜8℃(冷蔵庫)で保管してください。
- 薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。廃棄については受け取った薬局や医療機関に相談してください。
- このシリンジは、再使用しないでください。
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