薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。そのために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。 |
主成分: |
メキシレチン塩酸塩(Mexiletine hydrochloride)
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剤形: |
白色の錠剤、直径7.2mm、厚さ3.4mm |
シート記載: |
メキシレチン塩酸塩錠50mg「KCC」、50mg、NOM305、Mexiletine Hydrochloride 50 |
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この薬の作用と効果について
異常な心臓の興奮をしずめ、脈の乱れを整えます。刺激に対し鎮痛効果を示し、糖尿病が原因で起こる手足の痛みやしびれを抑えます。 通常、頻脈性不整脈(心室性)の治療、糖尿病性神経障害に伴う自覚症状(自発痛、しびれ感)の改善に用いられます。
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次のような方は使う前に必ず担当の医師と薬剤師に伝えてください。
- 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。刺激伝導障害、心不全がある。
- 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。
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用法・用量(この薬の使い方)
- 頻脈性不整脈(心室性):通常、成人は1回2錠(主成分として100mg)を1日3回食後に服用することから始め、効果が不十分な場合は1回3錠(150mg)まで増量され1日3回食後に服用します。年齢・症状により適宜増減されます。
糖尿病性神経障害に伴う自覚症状(自発痛、しびれ感)の改善:通常、成人は1回2錠(主成分として100mg)を1日3回食後に服用します。 いずれの場合も、必ず指示された服用方法に従ってください。
- 飲み忘れた場合は、気がついた時点でできるだけ早く1回分を飲んでください。ただし、次に通常飲む時間が近い場合は1回とばして、次の服用時間に1回分を飲んでください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
- 誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
- 医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないでください。
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生活上の注意
- 頭がボーとしたり、めまい、しびれが起こることがありますので、自動車の運転など危険を伴う機械の操作は避けてください。
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この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)
主な副作用として、吐き気・嘔吐などの消化器症状、筋肉痛・関節痛、紅斑、かゆみ、全身発疹、発熱、蕁麻疹、多形(滲出性)紅斑などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
- 発熱、粘膜の発赤・びらん、紅斑[中毒性表皮壊死症、皮膚粘膜眼症候群、紅皮症]
- 発熱、発疹、リンパ節の腫れ[過敏症症候群]
- 動悸、息切れ、めまい[心室頻拍、房室ブロック]
- 尿量減少、むくみ、のどの渇き[腎不全]
- 全身倦怠感、吐き気、皮膚や結膜などが黄色くなる[肝機能障害、黄疸]
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。
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保管方法その他
- 乳幼児、小児の手の届かないところで、光、高温、湿気を避けて保管してください。
- 薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。廃棄については受け取った薬局や医療機関に相談してください。
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