薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。そのために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。 |
主成分: |
トロピカミド フェニレフリン塩酸塩(Tropicamide Phenylephrine hydrochloride)
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剤形: |
無色〜微黄色澄明の点眼剤、(キャップ)白色、(ラベル)淡緑色、(本体)極うすい青色 |
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この薬の作用と効果について
副交感神経支配の筋肉に働いて目の緊張を緩和し、瞳孔を大きくしたり、ピントを調節する筋肉を休ませたりする作用があります。 通常、虹彩炎などの目の中の炎症の治療や、ピント調節の改善に用いられます。眼底検査や屈折検査などにも用いられます。
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次のような方は使う前に必ず担当の医師と薬剤師に伝えてください。
- 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。緑内障もしくは眼圧が高いと言われたことがある、高血圧症、動脈硬化症、心臓疾患、糖尿病、甲状腺機能亢進症である。コンタクトレンズを使っている。
- 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。
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用法・用量(この薬の使い方)
- 散瞳:通常、1回1〜2滴を点眼するか、または1回1滴を3〜5分おきに2回点眼します。
調節麻痺:通常、1回1滴を3〜5分おきに2〜3回点眼します。 いずれも、症状により適宜増減されます。必ず指示された使用方法に従ってください。 - まず手を流水とせっけんでよく洗います。下まぶたを下にひき、容器の先がまぶたの縁やまつげに触れないように点眼します。点眼後はまぶたを閉じ、1〜5分間目がしらを指先でおさえてください。あふれた液は、清潔なガーゼやティッシュで拭き取ってください。他の点眼液も使う場合は、5分以上間隔をあけてください。
- 小児の場合、特に医師の指示を守って使用してください。
- 点眼し忘れた場合は、気がついたとき、すぐに1回分を点眼してください。ただし、次に点眼する時間が近い場合には点眼せず、次の通常の時間に1回分を点眼してください。2回分を一度に点眼しないでください。
- 誤って多く点眼した場合は、医師または薬剤師に相談してください。
- 医師の指示なしに、自分の判断で点眼するのを止めないでください。
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生活上の注意
- 点眼後、まぶしく感じたり、近くの物がぼやけて見えることがありますので、症状が回復するまでは車の運転など、危険を伴う機械の操作は行わないでください。まぶしく感じるときは必要によりサングラスを着用してください。
- 点眼をやめたあとも作用が残ることがありますので、1日くらいたっても、ひとみが普段より大きい(左右のひとみの大きさがちがう)、目のかすみがよくならない、普段よりまぶしい、頭や目が痛い(かぜのように原因のわかっている場合を除く)などの症状がある場合は医師の診察を受けてください。
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この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)
副作用として、眼瞼炎(まぶたのただれ・発赤・はれ)、眼瞼皮膚炎、かゆみ、発疹、じんま疹、結膜炎(結膜充血・むくみ、めやに)、角膜上皮障害(眼痛、見えにくい、目の異物感)、眼圧上昇(眼痛、見えにくい、頭痛)、口渇、吐き気・嘔吐、顔面潮紅(顔が赤くなる)、頻脈、血圧上昇、頭痛などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
- 紅斑、呼吸困難、意識障害[ショック、アナフィラキシー様症状]
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。
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保管方法その他
- 乳幼児、小児の手の届かないところで、直射日光、高温を避けて保管してください。
- 薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。
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