くすりのしおり

薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。そのために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。
商品名:
ボトックス注用100単位
 主成分:
A型ボツリヌス毒素(Botulinum toxin type A)
 剤形:
注射剤
 シート記載:

この薬の作用と効果について

神経の末端で神経伝達を阻害することにより、筋肉を弛緩させたり、発汗を抑えたりする作用があります。
通常、眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、痙性斜頸、上肢痙縮、下肢痙縮、2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足、重度の原発性腋窩多汗症、斜視、痙攣性発声障害、既存治療で効果不十分または既存治療が適さない過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿および切迫性尿失禁、既存治療で効果不十分または既存治療が適さない神経因性膀胱による尿失禁の治療に用いられます。

次のような方は使う前に必ず担当の医師と薬剤師に伝えてください。

  • 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。全身性の神経筋接合部の障害がある。呼吸機能障害がある。尿路感染症がある。導尿を日常的に実施していない尿閉がある。
  • 妊娠、妊娠している可能性がある、授乳中
  • 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。

用法・用量(この薬の使い方)

  • あなたの用法・用量は(医療担当者記入)
  • 通常、症状のある患部の筋肉もしくは皮内に、直接注射します。
  • この薬の効果は通常2〜3日で現れ、3〜4ヵ月(重度の原発性腋窩多汗症の場合は4〜9ヵ月、過活動膀胱の場合は4〜8ヵ月、神経因性膀胱の場合は8〜11ヵ月)続きます。3〜4ヵ月間隔(重度の原発性腋窩多汗症の場合は4〜9ヵ月間隔、過活動膀胱の場合は4〜8ヵ月間隔、神経因性膀胱の場合は8〜11ヵ月間隔)で繰り返し注射を行います。

生活上の注意

  • 治療後に脱力感、筋力低下、めまい、視力低下といった副作用があらわれることがあるので、自動車の運転など機械を操作する際には注意してください。
  • 治療前に日常生活を制限されていた方は、この薬の使用後、過度の筋肉の収縮を伴う労作を避けて、徐々に活動を再開するようにしてください。
  • 妊娠する可能性のある方は、治療中および最終注射後の2回の月経を経るまでは避妊してください。
  • 男性は、治療中および最終注射後の少なくとも3ヵ月間は避妊してください。

この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)

主な副作用として、以下が報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。
眼瞼痙攣の治療:眼瞼下垂、兎眼、流涙など
片側顔面痙攣の治療:兎眼、顔面麻痺、流涙など
痙性斜頸の治療:嚥下障害、局所性筋力低下、脱力(感)など
上肢痙縮および下肢痙縮の治療:脱力(感)、注射部位腫脹、注射部疼痛、筋痛、発疹、筋力低下、複視など
2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足の治療:転倒、下肢の疼痛、下肢の脱力、全身の脱力など
原発性腋窩多汗症の治療:発汗、四肢痛など
水平斜視の治療:眼瞼下垂、複視、斜視など
痙攣性発声障害の治療:発声障害(嗄声など)、嚥下障害など
過活動膀胱の治療:尿路感染、排尿困難、残尿量増加、尿閉など
神経因性膀胱の治療:尿閉など
まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。
このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
  • 呼吸困難、全身のほてり、発疹[ショック、アナフィラキシー、血清病]
  • まぶたが閉じない、眼の乾燥感、眼の充血[眼障害(重篤な角膜露出、持続性上皮欠損、角膜潰瘍、角膜穿孔)]
  • 飲み込みにくい、声質の変化、呼吸困難[嚥下障害、呼吸障害]
  • けいれん、ひきつけ、意識がなくなる[痙攣発作]
  • 膀胱の尿が排出できない状態[尿閉]
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。

保管方法その他

医療担当者記入欄  

より詳細な情報を望まれる場合は、担当の医師または薬剤師におたずねください。また、「患者向医薬品ガイド」、医療専門家向けの「添付文書情報」が医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載されています。