薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。そのために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。 |
主成分: |
フィルゴチニブマレイン酸塩(Filgotinib maleate)
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剤形: |
淡褐色の錠剤、長径約17mm、短径約8mm、厚さ約6.6mm |
シート記載: |
(表)ジセレカ錠200mg、ジセレカ GSI 200(裏)Jyseleca 200mg、ジセレカ 200mg |
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この薬の作用と効果について
ヤヌスキナーゼ(JAK)という酵素を阻害することにより、炎症や痛みの発現にかかわっている複数の物質に作用し、関節リウマチの症状を改善します。 通常、既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)の治療に用いられます。
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次のような方は使う前に必ず担当の医師と薬剤師に伝えてください。
- 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。感染症(肺炎、敗血症、ウイルス感染など)、活動性結核、腎機能障害、肝機能障害、好中球減少、リンパ球減少、ヘモグロビン減少がある。B型肝炎である。帯状疱疹にかかったことがある。
- 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。
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用法・用量(この薬の使い方)
- 通常、成人は1回1錠(フィルゴチニブとして200mg)を1日1回服用しますが、状態に応じて1回100mgを1日1回服用に減量されることがあります。必ず指示された服用方法に従ってください。
- 飲み忘れた場合は気がついたときに1回分を飲んでください。ただし、次の飲む時間が近い場合は1回とばして、次の時間に1回分飲んでください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
- 誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
- 医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないでください。
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生活上の注意
- 妊娠可能な女性は、この薬を使用している間および使用終了後一定期間は、適切な避妊を行ってください。
- 生殖可能な男性は、本剤服用による精子形成障害に伴う妊孕(よう)性低下(妊娠しにくくなる)の可能性があります。
- この薬を使用している間は、結核感染に注意するため、定期的に胸部X線検査などの検査が行われます。
- 好中球減少、リンパ球減少、ヘモグロビン値減少および脂質検査値異常があらわれることがあるので、本剤服用前を含め定期的に血液検査が行われます。
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この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)
主な副作用として、吐き気、上気道感染、気管支炎、上咽頭炎、尿路感染、頭痛、便秘、上腹部痛、下痢が報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、すぐに医師の診療を受けてください。
- 痛みを伴う小水疱が帯状に生じる発疹、発熱、寒気、体がだるい[感染症]
- 激しい腹痛、吐き気、嘔吐[消化管穿孔]
- 突然の高熱、のどの痛み、体がだるい、めまい、頭痛[好中球減少、リンパ球減少、ヘモグロビン減少]
- 体がだるい、食欲不振、吐き気[肝機能障害]
- 発熱、咳、息苦しい[間質性肺炎]
- 発熱、皮膚が青紫〜暗紫色になる、下肢の痛み[静脈血栓塞栓症]
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。
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保管方法その他
- この薬を使用している間は生ワクチン[BCG、麻疹(はしか)、風疹(ふうしん)、麻疹・風疹混合(MR)、水痘(みずぼうそう)、おたふくかぜなど]の接種はできません。接種の必要がある場合には医師に相談してください。
- 乳幼児、小児の手の届かないところで、直射日光、高温、湿気を避けて保管してください。
- 薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。廃棄については受け取った薬局や医療機関に相談してください。
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