薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。そのために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。 |
剤形: |
黄色の錠剤、長径13.7mm、短径7.5mm、厚さ5.2mm |
シート記載: |
ベージニオ、150mg、Lilly、150、Verzenio |
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この薬の作用と効果について
サイクリン依存性キナーゼ4および6(CDK4/6)を阻害することにより、細胞周期の進行を停止させ、腫瘍の増殖を抑えます。 通常、ホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳癌の治療に用いられます。
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次のような方は使う前に必ず担当の医師と薬剤師に伝えてください。
- 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。間質性肺疾患(間質性肺炎、肺臓炎など)にかかっている、または過去にかかったことがある。肝機能障害がある。
- 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。
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用法・用量(この薬の使い方)
- 内分泌療法剤との併用において、通常、成人は1回1錠(主成分として150mg)を1日2回服用します。なお、状態により適宜減量されることがあります。必ず指示された服用方法に従ってください。
- 飲み忘れた場合は、その回は飲まずにとばして、次の決められた時間に1回分を飲んでください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
- 誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
- 医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないでください。
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生活上の注意
- 間質性肺疾患(間質性肺炎、肺臓炎など)があらわれることがあるため、この薬の使用中は、少し無理をしたときの息切れ、息苦しい、から咳(空咳;痰を伴わない咳)、発熱などの症状の確認が行われます。
- この薬により肝機能障害、骨髄抑制があらわれることがあるため、定期的に肝機能検査、血液検査が行われます。医師の指示に従って検査を受けてください。
- グレープフルーツやグレープフルーツジュースは、この薬の副作用が出やすくなる可能性があるので、飲食を避けてください。
- 妊娠する可能性のある方は、この薬を使用している間および使用を終了してから一定期間は、適切な避妊を行ってください。
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この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)
主な副作用として、下痢、吐き気、腹痛、疲労などが報告されています。異常が認められたら中止する副作用として、間質性肺疾患が報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、すぐに医師の診療を受けてください。
- 息切れ、息苦しい、から咳、発熱[間質性肺疾患]
- 全身倦怠感、食欲不振、吐き気[肝機能障害]
- 泥状または水様の便、吐き気、激しい腹痛[重度の下痢]
- 貧血、発熱、出血傾向、全身倦怠感[骨髄抑制]
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。
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保管方法その他
- 乳幼児、小児の手の届かないところで、直射日光、高温、湿気を避けて保管してください。
- 薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。廃棄については受け取った薬局や医療機関に相談してください。
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