薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。そのために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。 |
主成分: |
バラシクロビル塩酸塩(Valaciclovir hydrochloride)
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剤形: |
白色〜微黄白色の錠剤、長径17.3mm、短径8.1mm、厚さ6.5mm |
シート記載: |
バラシクロビル500mg「サワイ」、Valaciclovir 500mg「SAWAI」 |
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この薬の作用と効果について
単純ヘルペスウイルスおよび水痘・帯状疱疹ウイルスのDNA合成を阻害して増殖を抑えます。 通常、単純疱疹、帯状疱疹、水痘の治療および造血幹細胞移植における単純ヘルペスウイルス感染症の発症抑制、性器ヘルペスの再発抑制に用いられます。
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次のような方は使う前に必ず担当の医師と薬剤師に伝えてください。
- 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。
- 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。
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用法・用量(この薬の使い方)
- 単純疱疹:通常、成人は1回1錠(バラシクロビルとして500mg)を1日2回服用します。通常、体重40kg以上の小児は1回1錠(500mg)を1日2回服用します。
造血幹細胞移植における単純ヘルペスウイルス感染症の発症抑制:通常、成人は1回1錠(バラシクロビルとして500mg)を1日2回造血幹細胞移植施行7日前より施行後35日まで服用します。通常、体重40kg以上の小児は1回1錠(500mg)を1日2回造血幹細胞移植施行7日前より施行後35日まで服用します。 帯状疱疹:通常、成人は1回2錠(バラシクロビルとして1,000mg)を1日3回服用します。通常、体重40kg以上の小児は1回2錠(1,000mg)を1日3回服用します。 水痘:通常、成人は1回2錠(バラシクロビルとして1,000mg)を1日3回服用します。通常、体重40kg以上の小児は1回2錠(1,000mg)を1日3回服用します。 性器ヘルペスの再発抑制:通常、成人は1回1錠(バラシクロビルとして500mg)を1日1回服用します。なお、HIV感染症の患者(CD4リンパ球数100/mm3以上)は1回1錠(500mg)を1日2回服用します。通常、体重40kg以上の小児は1回1錠(500mg)を1日1回服用します。なお、HIV感染症の患者(CD4リンパ球数100/mm3以上)は1回1錠(500mg)を1日2回服用します。 いずれの場合も、必ず指示された服用方法に従ってください。
- 飲み忘れた場合は、気がついた時にできるだけ早く飲んでください。ただし、次に飲む時間が近い場合は、忘れた分は飲まないで1回分をとばしてください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
- 誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
- 医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないでください。
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生活上の注意
- 服薬中は普段より多めに水分をとってください。ただし、水分制限を指導されている方は医師または薬剤師に相談してください。
- 意識障害などがあらわれることがありますので、車の運転など危険を伴う機械の操作に気をつけてください。なお、腎機能障害のある方は、特に意識障害などがあらわれやすいので、医師から控えるように指示されている場合には危険を伴う機械の操作を避けてください。
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この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)
主な副作用として、発疹、蕁麻疹、かゆみ、光線過敏症などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
- 呼吸困難、まぶた・口唇・舌の腫れ、蕁麻疹[アナフィラキシーショック、アナフィラキシー]
- 全身倦怠感、発熱、出血傾向[汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少、播種性血管内凝固症候群、血小板減少性紫斑病]
- 尿量減少、むくみ、頭痛[急性腎不全]
- 意識障害(昏睡)、せん妄、痙攣[精神神経症状]
- 発熱、皮膚・粘膜が赤く腫れて発疹や水ぶくれができる、眼球結膜の充血[中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群]
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。
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保管方法その他
- 乳幼児、小児の手の届かないところで、直射日光、高温、湿気を避けて保管してください。
- 薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。
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