薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。そのために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。 |
主成分: |
アバカビル硫酸塩(Abacavir sulfate)
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剤形: |
黄色の錠剤、長径18.4mm、短径7.2mm、厚さ6.0mm |
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この薬の作用と効果について
HIV-1逆転写酵素の活性を阻害し、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の増殖を抑制して、免疫機能の低下、体重減少、リンパ節腫脹や日和見感染症など病気の進行を遅らせます。 通常、HIV感染症の治療に用いられますが、他の抗HIV薬が併用されます。
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次のような方は使う前に必ず担当の医師と薬剤師に伝えてください。
- 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。肝障害がある。
- 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。
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用法・用量(この薬の使い方)
- 通常、成人は1回2錠(主成分として600mg)を1日1回、または1回1錠(300mg)を1日2回服用しますが、年齢・体重・症状により適宜減量されます。必ず指示された服用方法に従ってください。
- 飲み忘れた場合は、気がついた時点ですぐに服用してください。ただし、次に服用する時間が近い場合は、1回飛ばして次の通常の服用時間に1回分を服用してください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
- 誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
- 医師の指示なしに自分の判断で飲むのを止めないでください。自覚症状がなくなったからといって、薬を途中でやめると病気が悪化することがあります。
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生活上の注意
- 服薬量が適当か、また、自分の気づかない副作用が発生していないか確認するために、定期的に受診することが大切です。
- 過敏症を注意するカードは常に携帯してください。
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この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)
主な副作用として、体脂肪の再分布/蓄積〔胸部・体幹部の脂肪増加、末梢部・顔面の脂肪減少、野牛肩(いかり肩)〕、吐き気、発疹などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
- 発熱、下痢、皮疹[過敏症]
- 激しい上腹部の痛み、腰背部の痛み、発熱[膵炎]
- 紅斑・水疱・びらん、発熱、結膜充血[皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症]
- 過呼吸、意識障害、手足の震え[乳酸アシドーシスおよび脂肪沈着による重度の肝腫大(脂肪肝)]
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。
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保管方法その他
- 乳幼児、小児の手の届かないところで、直射日光、高温、湿気を避けて保管してください。
- 薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。廃棄については受け取った薬局や医療機関に相談してください。
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