薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。そのために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。 |
主成分: |
アトモキセチン塩酸塩(Atomoxetine hydrochloride)
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剤形: |
青色/白色の不透明なカプセル剤、長径約15.8mm、短径約5.85mm |
シート記載: |
(表)ストラテラ25mg、Lilly 3228、またはstrattera 25mg、Lilly 3228、ストラテラ25mg (裏)strattera 25mg、ストラテラ25mg、またはストラテラ25mg |
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この薬の作用と効果について
脳内の神経細胞の間で情報を伝える神経伝達物質を調節し、不注意や多動・衝動的で落ち着きがないなどの症状を改善します。 通常、注意欠陥/多動性障害(AD/HD)の治療に用いられます。
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次のような方は使う前に必ず担当の医師と薬剤師に伝えてください。
- 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。心血管の障害、褐色細胞腫または既往歴、閉塞隅角緑内障がある。
- 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。
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用法・用量(この薬の使い方)
- 18歳未満の患者:通常、1日体重当たりアトモキセチンとして0.5mg/kgの服用から開始し、その後1日0.8mg/kgとし、さらに1日1.2mg/kgまで増量された後、維持量として1日1.2〜1.8mg/kgを服用します。増量される場合は1週間以上の間隔をあけ、いずれの場合も1日2回に分けて服用します。症状により適宜増減されますが、1日量は1.8mg/kgか120mgのいずれか少ない量を超えることはありません。
18歳以上の患者:通常、1日アトモキセチンとして40mgの服用から開始し、その後1日80mgまで増量された後、維持量として1日80〜120mgを服用します。増量される場合は1日80mgまでの増量は1週間以上、その後の増量は2週間以上の間隔をあけ、いずれの場合も1日1回または1日2回に分けて服用します。なお、症状により適宜増減されますが、1日量は120mgを超えることはありません。 本剤は1カプセルにアトモキセチンとして25mgを含みます。いずれの場合も、必ず指示された服用方法に従ってください。 - カプセルの内容物は眼を刺激するので、カプセルは開けずにそのまま服用してください。カプセルの内容物が眼に付着した場合はすぐに水で洗い流して、医師に相談してください。手やその他の付着した可能性のある箇所はすぐに水で洗い流してください。
- 飲み忘れた場合は、気がついたときにできるだけ早く1回分を飲んでください。ただし、次の服用時間が近い場合は飲まずに、次の通常の服用時間から1回分を飲んでください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
- 誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
- 医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないでください。
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生活上の注意
- 眠気、めまいなどが起こることがありますので、自動車の運転など危険を伴う機械の操作は避けてください。
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この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)
主な副作用として、吐き気、食欲減退、傾眠、頭痛、腹痛、口渇、嘔吐、便秘、浮動性めまい、不眠症、体重減少、動悸などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
- 全身倦怠感、食欲不振、皮膚や結膜が黄色くなる[肝機能障害、黄疸、肝不全]
- 目や口唇周囲の腫れ、蕁麻疹、呼吸困難[アナフィラキシー]
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。
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保管方法その他
- 乳幼児、小児の手の届かないところで、直射日光、高温、湿気を避けて保管してください。
- 薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。残った薬の廃棄については受け取った薬局や医療機関に相談してください。
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医療担当者記入欄
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