薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。そのために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。 |
主成分: |
インスリン アスパルト(遺伝子組換え)(Insulin aspart(genetical recombination))
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剤形: |
無色澄明な注射剤、(帯・キャップ)オレンジ |
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この薬の作用と効果について
膵臓ホルモンの一つであるインスリンと、構造が少し異なるインスリン(インスリンアナログ)で、細胞のインスリン受容体に結合してブドウ糖の取り込みを促進し、血糖値を下げます。 通常、インスリン療法が適応となる糖尿病の治療に用いられます。
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次のような方は使う前に必ず担当の医師と薬剤師に伝えてください。
- 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。低血糖症状がある。
- 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。
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用法・用量(この薬の使い方)
- この薬は、持続型インスリン製剤と併用して使用します。
- 通常、成人は初期に1回主成分として2〜20単位を毎食直前に専用のインスリン注入器を用いて皮下注射します。注射量は症状や検査所見に応じて適宜増減されますが、持続型インスリン製剤の注射量を含めた維持量は通常1日4〜100単位です。必ず指示された使用方法に従ってください。
- 1本のインスリンカートリッジを他の人と共用しないでください。
- 注射は上腕、大腿、腹部、臀部などに行い、少なくとも前回の注射箇所から2〜3cm離してください。
- 注射を開始する前に専用のインスリンペン型注入器の取扱説明書を必ず読んでください。
- 注射を忘れた場合は、すぐに担当の医師に相談してください。絶対に2回分を一度に注射してはいけません。
- 誤って多く注射した場合は、すぐに担当の医師または薬剤師に相談してください。
- 医師の指示なしに、自分の判断で注射を止めないでください。
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生活上の注意
- 指示された食事療法、運動療法をきちんと守ってください。
- 低血糖があらわれることがあります。高所作業や自動車の運転など危険を伴う作業に従事するときには、十分に注意してください。低血糖についての注意は家族やまわりの方にも知らせておいてください。低血糖症状があらわれた場合、糖質を含む食品をとってください。α-グルコシダーゼ阻害剤(糖分の吸収を遅らせる薬)と同時に使用中の方は、ブドウ糖をとるようにしてください。
- 肝機能障害(疲れやすい、吐き気、食欲不振など)があらわれた場合には、直ちに医師に連絡してください。
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この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)
主な副作用として、低血糖、低血糖昏睡、低血糖痙攣などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
- お腹がすく、冷汗が出る、血の気が引く、疲れやすい、手足のふるえ、けいれん、意識の低下脱力[低血糖]
- 全身のかゆみ、じんま疹、喉のかゆみ、ふらつき、動悸、冷や汗が出る、めまい、顔面蒼白、手足が冷たくなる[アナフィラキシーショック]
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。
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保管方法その他
- 乳幼児、小児の手の届かないところで、光を避けて保管してください。
- 使用開始前は、凍結を避けて、冷蔵庫など(2〜8℃)で保管してください。
- 使用開始後は、冷蔵庫に入れず、インスリンペン型注入器に取り付けたまま、室温(30℃以下)にキャップなどにより光を避けて保管し、4週間以内に使用してください。
- 薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。廃棄については受け取った薬局や医療機関に相談してください。
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