くすりのしおり

内服剤
2020年5月作成

薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。そのために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。
商品名:
カボメティクス錠20mg
 主成分:
カボザンチニブリンゴ酸塩(Cabozantinib malate)
 剤形:
黄色の錠剤、直径約5.6mm、厚さ約3.8mm
 シート記載:
(表)記載なし、(裏)20mg、カボメティクス、XL20

この薬の作用と効果について

複数のタンパク質のリン酸化酵素を阻害することにより、腫瘍の増殖を抑えます。
通常、根治切除不能または転移性の腎細胞癌の治療に用いられます。

次のような方は使う前に必ず担当の医師と薬剤師に伝えてください。

  • 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。高血圧、消化管などの腹腔内の炎症、消化管に腫瘍の浸潤、血栓塞栓症またはその既往、脳転移、肺転移、手術後、傷が治癒していない、肝機能障害がある。
  • 妊娠または妊娠している可能性がある、授乳中
  • 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。

用法・用量(この薬の使い方)

  • あなたの用法・用量は(医療担当者記入)
  • 通常、成人は、カボザンチニブとして1回60mgを1日1回空腹時に服用しますが、状態により適宜減量されます。この薬は1錠にカボザンチニブとして20mgを含んでおり、用量を減量する場合に使用されます。いずれの場合も必ず指示された服用方法に従ってください。
  • 食事の影響を避けるため、食事の1時間前から食後2時間までの間に飲むことは避けてください。
  • 60mgを服用する際には20mg錠は用いず、60mg錠が用いられます。
  • 飲み忘れた場合は、気がついたときに1回分を飲んでください。ただし、次に飲む時間が近い場合は1回とばして、次の時間に1回分を飲んでください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
  • 誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
  • 医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないでください。

生活上の注意

  • この薬の服用前と、服用中は定期的に、血圧測定、尿検査、肝機能検査、膵酵素検査および血液検査が行われます。
  • 傷の治癒を遅らせることがあるので、手術が予定されている場合には、手術前にこの薬の使用が中止されることがあります。
  • あごの骨の壊死がおこることがあります。
    この副作用の多くが抜歯などの歯の治療に関連してあらわれているので、次の点について医師、薬剤師などから十分な説明を受けてください。
    ・ブラッシングなどで口腔内を清潔に保つこと。
    ・定期的に歯科検査を受けること。
    ・歯科を受診する際には、この薬を使用していることを歯科医師に告げること。
    ・この薬を使用している間は、抜歯などの治療をできるだけ避けること。
    また、歯やあごなどの異常がみられた場合には、ただちに歯科または口腔外科を受診してください。
  • 妊娠する可能性がある女性は、この薬を使用している間および使用終了から一定期間は適切な避妊を行ってください。
  • グレープフルーツジュースやセイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)を含有する食品は、この薬に影響しますので、控えてください。

この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)

主な副作用として、下痢、食欲減退、吐き気、口内炎、嘔吐、腹痛、消化不良、発疹、疲労、味覚異常、体重減少、甲状腺機能低下症、発声障害、粘膜の炎症、無力症などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。
下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。
このような場合には、すぐに医師の診療を受けてください。
  • 激しい腹痛、吐き気、嘔吐、吐血、下血、皮膚が赤く腫れて膿や腸液が出てくる[消化管穿孔、瘻孔]
  • 腹痛、吐血、下血、黒色便、頭痛、吐き気、嘔吐、意識障害、片麻痺[出血(消化管出血、脳出血など)]
  • 局所の痛み、圧痛、紅斑、浮腫、熱感、表在静脈の怒張、皮膚の変色、頭痛、一時的な意識障害、手足の片側の麻痺、言語障害[血栓塞栓症(肺塞栓症、深部静脈血栓症、虚血性脳卒中など)]
  • 頭痛、肩こり、めまい、動悸、息切れ、顔のほてり、体がだるい、目のかすみ、意識低下、吐き気、鼻出血[高血圧、高血圧クリーゼ]
  • 頭痛、意識低下、けいれん、視力障害[可逆性後白質脳症症候群]
  • 口の痛み、口のはれ、発赤、歯が浮いた感じ、歯のゆるみ、あごのしびれ感、あごが重たい、発熱、食欲不振[顎骨壊死]
  • 激しい上腹部・腰背部の痛み、発熱、吐き気、嘔吐、食欲の低下[膵炎]
  • 尿量減少、むくみ、全身倦怠感[腎障害]
  • 全身倦怠感、食欲不振、吐き気、嘔吐、白目や皮膚が黄色くなる[肝不全、肝機能障害]
  • 発熱、寒気、のどの痛み、鼻血、歯ぐきの出血、あおあざができる、出血が止まりにくい、頭が重い、動悸、息切れ、倦怠感、めまい、頭痛、耳鳴り[骨髄抑制]
  • 胸の痛み、圧迫感、狭窄感、冷汗、動悸、めまい、失神、呼吸困難、全身のむくみ[虚血性心疾患、不整脈、心不全]
  • 手足の筋肉の痛み、こわばり、しびれ、脱力感、全身倦怠感、赤褐色尿[横紋筋融解症]
  • 発熱、から咳、呼吸困難、頭痛、全身倦怠感[間質性肺疾患]
  • 手や足のしびれ、痛みなどの感覚の異常、爪の変形、色素沈着、手や足の皮膚の赤み、むくみ、色素沈着、角化、ひびわれ、水ぶくれ(水ほう)[手足症候群]
  • 傷が治りにくい[創傷治癒遅延]
  • 何度も水のような便が出る、下腹部の痛み、体がだるい、発熱[重度の下痢]
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。

保管方法その他

  • 乳幼児、小児の手の届かないところで、直射日光、高温、湿気を避けて保管してください。
  • 薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。廃棄については受け取った薬局や医療機関に相談してください。

医療担当者記入欄  

より詳細な情報を望まれる場合は、担当の医師または薬剤師におたずねください。また、「患者向医薬品ガイド」、医療専門家向けの「添付文書情報」が医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載されています。