くすりのしおり

薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。そのために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。
商品名:
タキソール注射液100mg
 主成分:
パクリタキセル(Paclitaxel)
 剤形:
注射剤
 シート記載:

この薬の作用と効果について

細胞の中に入り、悪性の細胞の増殖を抑えて死滅させる薬です。
通常、卵巣癌、非小細胞肺癌、乳癌、胃癌、子宮体癌、再発または遠隔転移を有する頭頸部癌、再発または遠隔転移を有する食道癌、血管肉腫、進行または再発の子宮頸癌、再発または難治性の胚細胞腫瘍(精巣腫瘍,卵巣腫瘍,性腺外腫瘍)の治療に用いられます。

次のような方は使う前に必ず担当の医師と薬剤師に伝えてください。

  • 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。骨髄抑制、感染症がある。アルコールに過敏である。
  • 妊娠、妊娠している可能性がある、授乳中
  • 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。

用法・用量(この薬の使い方)

  • あなたの用法・用量は(医療担当者記入)
  • 非小細胞肺癌および子宮体癌:通常、1日1回3時間かけて点滴で注射し、少なくとも3週間休薬することを繰り返します。
    乳癌:通常、1日1回3時間かけて点滴で注射し、少なくとも3週間休薬することを繰り返します。もしくは通常、1日1回1時間かけて点滴で注射し、週1回を6週連続し、少なくとも2週間休薬することを繰り返します。
    卵巣癌:通常、1日1回3時間かけて点滴で注射し、少なくとも3週間休薬することを繰り返します。もしくは通常、1日1回1時間かけて点滴で注射し、週1回を3週連続することを繰り返します。
    胃癌:通常、1日1回3時間かけて点滴で注射し、少なくとも3週間休薬することを繰り返します。もしくは通常、1日1回1時間かけて点滴で注射し、週1回を3週連続し、少なくとも2週間休薬することを繰り返します。
    再発または難治性の胚細胞腫瘍:通常、1日1回3時間かけて点滴で注射し、少なくとも3週間休薬することを繰り返します。
    再発または遠隔転移を有する頭頸部癌、再発または遠隔転移を有する食道癌、血管肉腫:通常、1日1回1時間かけて点滴で注射し、週1回を6週連続し、少なくとも2週間休薬することを繰り返します。
    進行または再発の子宮頸癌:通常、1日1回24時間かけて点滴で注射し、少なくとも3週間休薬することを繰り返します。
  • 効果を見ながら長期間使用する場合があります。
  • この薬の使用前に薬による過敏反応を予防するために、デキサメタゾン、ラニチジンまたはファモチジン、ジフェンヒドラミンの3剤を使用します。

生活上の注意

  • 本剤にはアルコールが含まれており、眠気やめまいなどがおこることがありますので、注射のあとは自動車の運転や危険を伴う機械の操作は避けてください。

この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)

主な副作用として、末梢神経障害、関節痛、筋肉痛、吐き気・嘔吐、脱毛、発熱、発疹、爪の障害、味覚異常、浮動性めまい、疲労、浮腫、下痢、便秘、食欲不振、口内炎、鼻咽頭炎、体重減少、体重増加、高血圧、間質性肺炎などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。
まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。
このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
  • 急に呼吸が困難になる、胸痛、血圧低下、脈が速くなるあるいは遅くなる、顔などがほてる、むくみ、発汗[ショック、アナフィラキシー様症状]
  • 熱がある、さむけがする、のどが痛い、咳が出る、排尿時痛、出血しやすい、血が止まりにくい、貧血[白血球減少などの骨髄抑制]
  • 手足の痺れ、服のボタンかけができない、手先の細かい作業に支障[末梢神経障害、麻痺]
  • 咳が続く、息苦しい、発熱[間質性肺炎、肺線維症]
  • 急に呼吸が困難になる[急性呼吸窮迫症候群]
  • 動悸、息切れ、胸痛、息苦しい[心筋梗塞、うっ血性心不全、心伝導障害、肺塞栓、血栓性静脈炎、脳卒中、肺水腫]
  • 聞こえにくい、耳鳴りがする[難聴、耳鳴]
  • 激しい腹痛、下血[消化管壊死、消化管穿孔、消化管出血、消化管潰瘍]
  • 激しい腹痛、下痢[重篤な腸炎]
  • 食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹痛、腹部膨満[腸管閉塞、腸管麻痺]
  • 黄疸が出る[肝機能障害、黄疸]
  • 上腹部の激痛[膵炎]
  • 尿が出なくなる、血尿が出る[急性腎不全]
  • 手足に輪状の紅斑、発熱、下痢、やけどのような症状[皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症]
  • 出血しやすい、血が止まりにくい[播種性血管内凝固症候群]
  • 尿量が減る[腫瘍崩壊症候群]
  • 歩行時のふらつき、口のもつれ、物忘れ、動作緩慢などの症状[白質脳症(可逆性後白質脳症症候群を含む)]
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。

保管方法その他

医療担当者記入欄  

より詳細な情報を望まれる場合は、担当の医師または薬剤師におたずねください。また、「患者向医薬品ガイド」、医療専門家向けの「添付文書情報」が医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載されています。