薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。そのために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。 |
剤形: |
白色〜微黄白色の素錠、直径10.1mm、厚さ4.4mm |
シート記載: |
アフィニトール3mg、AFINITOR3mg、NVR D3 |
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この薬の作用と効果について
がん細胞の成長や増殖、血管新生に必要な蛋白質の働きを選択的に阻害することにより、がん細胞を小さくします。 通常、結節性硬化症の治療に用いられます。
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次のような方は使う前に必ず担当の医師と薬剤師に伝えてください。
- 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。呼吸器疾患がある。肝炎や結核にかかっている、または過去にかかったことがある。
- 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。
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用法・用量(この薬の使い方)
- 成人の結節性硬化症に伴う腎血管筋脂肪腫:通常、1回主成分として10mgを1日1回、水に入れて良く混ぜてから、食後または空腹時のいずれか一定の時間帯に服用します。状態により適宜増減されます。
上記以外の結節性硬化症:通常、1回主成分として3.0mg/m2を1日1回、水に入れて良く混ぜてから、食後または空腹時のいずれか一定の時間帯に服用します。状態により適宜増減されます。 本剤は1錠中に主成分3mgを含有します。いずれの場合も必ず指示された服用方法に従ってください。 - 空腹時に服用する場合には、食事の1時間以上前、食後2時間以降が目安となります。
- 服用後コップなどの底に薬が残った場合は、水を追加し、良く混ぜて完全に飲み切ってください。噛み砕いたり、丸ごと飲み込んだりしないでください。
- 飲み忘れた場合は、飲み忘れに気付いた時間がいつもの服用時間から6時間以内であれば直ぐに1回分を服用してください。6時間以上経過している場合はその日の服用は避け、翌日のいつもの時間に1回分だけ服用してください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
- 誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
- 医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないでください。
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生活上の注意
- この薬を飲んでいると、感染症にかかりやすくなる可能性があります。まめに手洗い、うがいをして清潔にするよう心がけてください。
- グレープフルーツジュースを飲むと、この薬の作用が強く出ることがあるので、避けてください。
- セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)を含む健康食品を飲むと、この薬の作用が弱くなることがあるので、避けてください。
- 動物実験で毒性が報告されていますので、妊娠が可能な場合、この薬を使用している間および治療終了後最低8週間は避妊をするようにしてください。
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この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)
主な副作用として、口内炎、感染症、にきび、発熱、下痢、出血、無月経、疲労、咳、吐き気、四肢や顔面のむくみ、月経異常、頭痛、鼻汁などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
- 発熱、咳、息切れ[間質性肺疾患]
- かぜのような症状、倦怠感、嘔吐[感染症]
- むくみ、食欲低下、のどの渇き[腎不全]
- 多飲、多尿、体重減少[高血糖、糖尿病]
- 貧血症状、発熱、出血傾向[血小板減少などの血液障害]
- 呼吸困難、じんま疹、全身のかゆみを伴った発赤[アナフィラキシー]
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。
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保管方法その他
- 乳幼児、小児の手の届かないところで、直射日光、高温、湿気を避けて保管してください。
- 光および湿気を避けるため、服用直前までPTP包装のまま保管してください。
- 薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。廃棄については受け取った薬局や医療機関に相談してください。
- 予防接種を受ける場合には、医師または薬剤師に相談してください。
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