くすりのしおり

内服剤
2017年8月改訂

薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。そのために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。
商品名:
タクロリムス錠0.5mg「あゆみ」[移植用剤]
 主成分:
タクロリムス水和物(Tacrolimus hydrate)
 剤形:
白色の錠剤、直径5.6mm
 シート記載:
(表) タクロリムス、0.5mg、AY0.5、(裏) タクロリムス「あゆみ」、0.5mg、AY0.5

この薬の作用と効果について

サイトカインと呼ばれるタンパクの中でも、移植後拒絶反応に関わる因子を抑えることにより拒絶反応を防ぎます。
通常、移植後(腎・肝・心・肺・膵・小腸・骨髄)の拒絶反応や移植片対宿主病(骨髄移植のみ)を抑えるために用いられます。

次のような方は使う前に必ず担当の医師と薬剤師に伝えてください。

  • 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。肝障害、腎障害、感染症がある。
  • 妊娠または授乳中、妊娠している可能性がある。
  • 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。

用法・用量(この薬の使い方)

  • あなたの用法・用量は(医療担当者記入)
  • 腎移植:通常、移植2日前よりタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回服用します。術後初期には1回0.15mg/kgを1日2回服用し、以後、徐々に減らしていきます。維持量は1回0.06mg/kg、1日2回服用を標準としますが、症状により適宜増減されます。
    肝移植:通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回服用し、以降、徐々に減らしていきます。維持量は1日量0.10mg/kgを標準としますが、症状により適宜増減されます。
    心移植:通常、初期にはタクロリムスとして1回0.03〜0.15mg/kgを1日2回服用します。また、拒絶反応発現後に服用を開始する場合は、通常、1回0.075〜0.15mg/kgを1日2回服用します。以後、症状により適宜増減し、安定した状態が得られた後には、徐々に減らして有効最少量で維持されます。
    肺移植:通常、初期にはタクロリムスとして1回0.05〜0.15mg/kgを1日2回服用します。以後、症状により適宜増減し、安定した状態が得られた後には、徐々に減らして有効最少量で維持されます。
    膵移植:通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回服用し、以後、徐々に減らして有効最少量で維持されます。
    小腸移植:通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回服用し、以後、徐々に減らして有効最少量で維持されます。
    骨髄移植:通常、移植1日前よりタクロリムスとして1回0.06mg/kgを1日2回服用します。移植初期には1回0.06mg/kgを1日2回服用し、以後、徐々に減らしていきます。また、移植片対宿主病発現後に服用を開始する場合は、通常、1回0.15mg/kgを1日2回服用します。なお、症状により適宜増減されます。
    本剤は1錠中にタクロリムスとして0.5mgを含有しています。いずれの場合も、必ず指示された服用方法に従ってください。
  • 高齢者の場合、特に医師の指示を守って使用してください。
  • 飲み忘れた場合は、気がついたとき、すぐに1回分を飲んでください。ただし、次に飲む時間は5時間以上間隔をあけてください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
  • 誤って多く飲んだ場合は、すぐに医師または薬剤師に相談してください。
  • 医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを中止したり、量を変更したりしないでください。

生活上の注意

  • 感染しやすくなりますので、手洗いやうがいを行い、規則正しい生活を心がけてください。
  • グレープフルーツ(ジュース)や一部のかんきつ類(ブンタン、ハッサクなど)は、この薬の作用を強めることがありますので、これらを一緒に飲食することは避けてください。
  • セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品は、この薬の作用を弱めることがありますので、これらを一緒に飲むことは避けてください。

この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)

主な副作用として、血圧上昇、振戦(手足の震え)、下痢、発熱、嘔吐、頭痛などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。
まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。
このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
  • 尿量が減る、全身のむくみ、のどの渇き[急性腎障害、ネフローゼ症候群]
  • 動悸、全身のむくみ、胸痛[心不全、不整脈、心筋梗塞、狭心症、心膜液貯留、心筋障害]
  • けいれん、意識障害、言語障害[可逆性後白質脳症症候群、高血圧性脳症などの中枢神経系障害]
  • 出血傾向、疲れやすい、むくみ[血栓性微小血管障害]
  • 発熱、紅斑、水疱・びらん[皮膚粘膜眼症候群]
  • 呼吸困難、息苦しい[呼吸困難]
  • 発熱、全身倦怠感、かぜのような症状[感染症]
  • 激しい上腹部痛、発熱、吐き気[膵炎]
  • 口渇、多飲・多尿、疲れやすい[糖尿病、高血糖]
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。

保管方法その他

  • 予防接種は、医師の許可なしに受けないでください。
  • 乳幼児、小児の手の届かないところで、光、高温、湿気を避けて保管してください。
  • 薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。廃棄については受け取った薬局や医療機関に相談してください。

医療担当者記入欄  

より詳細な情報を望まれる場合は、担当の医師または薬剤師におたずねください。また、「患者向医薬品ガイド」、医療専門家向けの「添付文書情報」が医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載されています。

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添付文書は(財)日本医薬情報センター(JAPIC)のデータベース「iyakuSerch」にリンクしています。