くすりのしおり

注射剤
2019年3月改訂

薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。そのために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。
商品名:
カンプト点滴静注40mg
 主成分:
イリノテカン塩酸塩水和物(Irinotecan hydrochloride hydrate)
 剤形:
注射剤
 シート記載:

この薬の作用と効果について

がん細胞のDNAの合成を阻害して、がん細胞の増殖を抑えます。
通常、手術不能または再発した胃がん、手術不能または再発した結腸・直腸がん、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、手術不能または再発した乳がん、子宮頸がん、卵巣がん、有棘細胞がん、悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)、小児悪性固形腫瘍、治癒切除不能な膵がんの治療に用いられます。

次のような方は使う前に必ず担当の医師と薬剤師に伝えてください。

  • 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。骨髄機能抑制、感染症、下痢(水様便)、腸管麻痺、腸閉塞、間質性肺炎または肺線維症、多量の腹水・胸水、黄疸、肝障害、腎障害、糖尿病、著しい全身衰弱、遺伝性果糖不耐症がある。
  • 妊娠または授乳中
  • 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。

用法・用量(この薬の使い方)

  • あなたの用法・用量は(医療担当者記入)
  • 手術不能または再発した胃がん、手術不能または再発した結腸・直腸がん、子宮頸がん、卵巣がん:通常、1日1回、1週間ごとに3〜4回静脈内に点滴注射し、少なくとも2週間休薬します。これを1クールとして繰り返します。もしくは、通常、1日1回、2週間ごとに2〜3回静脈内に点滴注射し、少なくとも3週間休薬します。これを1クールとして繰り返します。
    小細胞肺がん、非小細胞肺がん、手術不能または再発した乳がん、有棘細胞がん:通常、1日1回、1週間ごとに3〜4回静脈内に点滴注射し、少なくとも2週間休薬します。これを1クールとして繰り返します。
    悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫):通常、1日1回3日間連日静脈内に点滴注射します。これを1週間ごとに2〜3回繰り返し、少なくとも2週間休薬します。これを1クールとして繰り返します。
    小児悪性固形腫瘍:通常、1日1回5日間連日静脈内に点滴注射します。これを1週間ごとに2回繰り返し、少なくとも1週間休薬します。これを1クールとして繰り返します。
    治癒切除不能な膵がん:通常、1日1回、静脈内に点滴注射し、少なくとも2週間休薬します。これを1クールとして繰り返します。
  • 治療スケジュールは、一緒に使用する他の薬や、患者さんの状態などによって異なります。また、使用期間は、一定期間使用したあとで効果を見ながら決めていきます。具体的には、担当の医師にお聞きください。

生活上の注意

  • 食べ物や飲み物の種類によっては薬の働きが影響を受けることがあります。グレープフルーツジュースにより薬の働きが強まるおそれがあるので、治療中には飲まないでください。また、セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)のようなハーブを含有した食品により、薬の働きが弱まるおそれがあるので、治療中には摂取しないでください。
  • 骨髄機能が低下すると、感染が起こりやすくなったり、出血が起こりやすくなったりしますが、自分ではなかなか気づきません。したがって定期的に(週に1〜2回、場合によってはそれ以上)血液を検査して早期発見を心がける必要があります。

この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)

主な副作用として、貧血、下痢、吐き気、嘔吐、食欲不振、腹痛、腸炎、腸管麻痺、脱毛などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。
まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。
このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
  • 貧血症状、発熱、出血傾向[骨髄機能抑制]
  • 泥状または水様の便、腹痛、吐き気[下痢、腸炎]
  • 激しい腹痛、吐き気、下血[腸管穿孔、消化管出血、腸閉塞]
  • 発熱、から咳、呼吸困難[間質性肺炎]
  • 顔面蒼白、冷汗、呼吸困難[ショック、アナフィラキシー]
  • 全身倦怠感、食欲不振、皮膚や結膜などが黄色くなる[肝機能障害、黄疸]
  • 尿量減少、むくみ、頭痛[急性腎障害]
  • 胸や足などの局所の痛み、圧痛、呼吸困難[血栓塞栓症]
  • 片側の手足や顔の麻痺、頭痛、言語障害[脳梗塞]
  • 急激な前胸部の圧迫感、狭心痛、冷汗[心筋梗塞、狭心症発作]
  • 正常な心拍のほかに見られる異常な心収縮、胸部の違和感、動悸[心室性期外収縮]
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。

保管方法その他

  • 遺伝子多型の診断により、重篤な副作用(特に好中球減少)発現の可能性が予測しやすくなります。詳しくは医師や薬剤師、看護師に相談してください。

医療担当者記入欄  

より詳細な情報を望まれる場合は、担当の医師または薬剤師におたずねください。また、医療専門家向けの「添付文書情報」が医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載されています。

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添付文書は(財)日本医薬情報センター(JAPIC)のデータベース「iyakuSerch」にリンクしています。