薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。そのために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。 |
剤形: |
白色〜微黄白色の錠剤(割線入)、直径8.6mm、厚さ3.3mm |
シート記載: |
アーチスト20mg、D319、Artist20mg |
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この薬の作用と効果について
β受容体遮断作用に加えてα1受容体遮断作用による血管拡張作用や降圧作用を示し、血管抵抗を維持、減少させて、心臓のポンプ機能を改善し、体に必要な血液を十分に送り、心機能を改善します。 通常、本態性および腎実質性高血圧、狭心症、不整脈(頻脈性心房細動)の治療に用いられます。
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次のような方は使う前に必ず担当の医師と薬剤師に伝えてください。
- 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。気管支喘息、気管支痙攣、糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシス、不整脈、心原性ショック、非代償性の心不全、肺高血圧による右心不全、未治療の褐色細胞腫、絶食状態、栄養不良、肝機能障害、腎機能障害、末梢循環障害、血圧が低い。
- 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。
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用法・用量(この薬の使い方)
- 本態性高血圧症(軽症〜中等症)、腎実質性高血圧症:通常、成人は1回半〜1錠(主成分として10〜20mg)を1日1回服用しますが、年齢・症状により適宜増減されます。
狭心症:通常、成人は1回1錠(主成分として20mg)を1日1回服用しますが、年齢・症状により適宜増減されます。 頻脈性心房細動:通常、成人は1回5mgを1日1回の服用から開始し、効果が不十分な場合には10mgを1日1回、20mgを1日1回へ段階的に増量されます。年齢・症状により適宜増減されますが、最大服用量は20mgを1日1回までです。 本剤は1錠中に主成分20mgを含みます。いずれの場合も、必ず指示された服用方法に従ってください。
- 飲み忘れた場合は、気がついた時にできるだけ早く飲んでください。ただし、次の通常飲む時間が近い場合は、忘れた分は飲まないで1回分を飛ばしてください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
- 誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
- 医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないでください。
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生活上の注意
- 服用中(特に、服用初期や増量時)は、めまい、ふらつきがあらわれることがありますので、自動車の運転など危険を伴う機械の操作などはしないようにしてください。
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この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)
主な副作用として、めまい、全身倦怠感、眠気、頭痛、慢性心不全(息切れや脱力感など)、徐脈、低血圧、発疹、喘息様症状、吐き気などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。 まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
- 息切れ、めまい、失神[高度な徐脈、完全房室ブロック、心不全、心停止]
- 顔面蒼白、冷汗、ふらつき[ショック]
- 全身倦怠感、食欲不振、皮膚や白目が黄色くなる[肝機能障害、黄疸]
- 全身倦怠感、尿量減少、手足や顔のむくみ[急性腎不全]
- 発熱、全身倦怠感、皮膚・眼・口内に発疹ができる・赤くなる[中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群]
- 呼吸困難、ふらふらする、眼や唇の周りがはれる[アナフィラキシー]
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。
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保管方法その他
- 乳幼児、小児の手の届かないところで、直射日光、高温、湿気を避けて保管してください。
- 薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。
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