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2014年02月25日

尼崎市学校保健会大会 特別講演で出前研修を実施

 くすり教育委員会は、平成26年1月30日に尼崎市立教育総合センターで開催された「平成25年度 尼崎市学校保健会大会」の特別講演で、「くすり教育の進め方」についての出前研修を行いました。同大会には「くすり教育」に係わる尼崎市学校保健会所属の学校三師会、校・園長、保健主事、養護教諭、PTAら教育指導関係者、計136名が参加されました。

 今回の出前研修は、昨年の10月に実施した尼崎市養護教諭研究会高等学校部会での出前研修に出席されていた尼崎市学校薬剤会会長 廣瀬 豊氏からの依頼がきっかけでした。
 廣瀬会長は依頼の理由として、
『従来学校薬剤師は、児童生徒が快適な環境で健康保持と学習能力の向上を図るのが第一義で、学校衛生基準に基づく検査とその結果の事後処置と維持助言をすることが主でした。しかし、新たに平成21年学校保健法の一部改正により、学校保健教育の中に保健学習と保健指導が定められ、これにより学校薬剤師はその専門性から、医薬品の正しい知識と正しい服用法による副作用の防止、依存の防止、ひいては薬物乱用の防止を指導することになりました。ごく初期には一部の学校教諭のなかに、これを学校薬剤師による職場介入と捉えた人もありましたが、昨今では誤解も解け、「くすりの正しい使い方」授業の良きアドバイザーとして担当学校薬剤師への依頼が益々高まっています。』とコメントしています。

 特別講演の出前研修では、1.くすり教育の取り巻く環境、2. 授業の一例、3. 協議会の教材紹介の内容で行いました。中でも2.の授業の一例は教諭と学校薬剤師のチームティーチング方式で行い、参加者に児童生徒役として実験などに協力いただきながら研修を終えることができました。
研修終了後参加者からは、学校薬剤師、養護教諭、保健体育教諭の関わり方が参考になった」、「ぺたぺた実験やジュース実験など、視覚的な教材がとても分かりやすかった。カプセルや錠剤の模型を作ってみたい」など、意欲的な感想をいただきました。
 また、「子どもの薬は主に保護者が管理するので、保護者向けの講演会に良いと思った」など、まさに子ども達だけではなく大人にも医薬品リテラシー*が必要だと一考いただいたことで、研修の意義が更に向上したのではと思いました。
 今回の出前研修を機に、尼崎市にて保健体育教諭、養護教諭、学校薬剤師の三者の有機的連携のもと、魅力のある「くすり教育」が行われる事が期待されます。

*医薬品リテラシー:医薬品の本質を理解し、医薬品を正しく活用する能力

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2014年02月21日

「くすりのしおりクラブ」担当者会議を開催

 「くすりのしおり®」を作成している製薬企業150社の作成担当者が集まる「くすりのしおりクラブ」担当者会議が平成26年1月30日(木)、大手町サンスカイルームにて開催されました。
 
 今回で7回目となる会議では102名が出席し、くすりのしおりコンコーダンス委員会の中畑委員より会則、作成基準の変更ならびにくすりのしおり活用例の報告、レーダー出版センターからは運用に関する報告がされ、その後、実際に「くすりのしおり®」を活用していただいている株式会社望星薬局 医薬品情報室 室長 滝澤 健司先生をお招きし、活用事例や患者さんへの情報提供の取り組みについてご講演いただきました。
 講演では、糖尿病薬38品目の初回服薬指導時に「くすりのしおり®」を使用していることや、外国人在住者が多い地域の店舗では望星薬局独自で作成している薬剤情報提供文書の他に「くすりのしおり®」英語版を活用していること、また、使い勝手については「飲み忘れの時の対処法が載っている」ことや、「副作用の初期症状などもほぼ網羅されている」ことから使いやすい等の現場の声も教えていただきました。
 
 現在、「くすりのしおり®」の掲載品目は、内服・外用自己注射・注射剤が約13,920品目、英語版が約2,730品目です。医療関係者からの意見もふまえ、英語版、そして注射剤の「くすりのしおり®」の充実も図りたいと考えています。
 当協議会では患者さんのくすりの理解促進と適正使用の普及がされること、さらには“コンコーダンス”の実現に向けて「くすりのしおり®」がコミュニケーションツールとして医療現場で更に活用されることを目標に、「くすりのしおり®」作成企業の協力をいただきながら今後も活動していきます。

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2014年02月18日

[ニュースリリース]中学生の母親500名を対象 「医薬品の適正使用に関する意識・知識調査」 中学生の「くすりの適正使用」の促進には、 保護者の意識・知識の向上が必要

 くすりの適正使用協議会(理事長:黒川達夫)は、中学校義務教育における「くすり教育」導入から2年が経過するのを前に、中学生の医薬品の使用を取り巻く環境について明らかにすることを目的に、中学生の子供を持つ母親500名を対象とした「医薬品の適正使用に関する意識・知識調査」(平成26年1月:インターネット調査)

を実施しました。
 本調査により、中学生の母親の「くすりの適正使用」の実態、そして医薬品への知識について以下のことが明らかになりました。

■親の間違った意識・判断により、中学生が家庭で医薬品を適正に使用できていない
•自分(母親)/父親が病院・調剤薬局でもらった薬を、自分の判断で量を加減して、子どもにのませたことがある母親は、33.8%
•自分の判断で、子どもがのむ薬の量や回数を増減させたことがある母親は、37.6%
•過去に、子どもが病院・調剤薬局でもらった薬の使い残しを、再び似た症状が出た際にのませたことがある母親が、65.6% (グラフ1)

■保護者として、中学生が家庭で医薬品を使用する場に立ち会ったり、飲み方を指導する機会が多いと思われる母親自身の医薬品や「くすりの適正使用」に関する知識が十分ではない
•健康食品やサプリメントは、医薬品ではないということを知らない母親は、41.6% (グラフ2)
•「ジェネリック医薬品」と「OTC医薬品」は異なる意味であることを知らない母親は、85%
•病院・調剤薬局でもらった薬は、症状が良くなっても、自己判断で止めてはいけないことを知らない母親は、27.6%
•薬の正しい使い方に関する教育が、中学校の義務教育で行われていることを知らない母親は、94%

[グラフ1]

[グラフ2]
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 昨年11月に、一般用医薬品の多くをインターネットにおいて販売可能とすることを盛り込んだ改正薬事法が成立するなど、近年、一般市民の皆様の医薬品を取り巻く環境は劇的に変化しています。さらに、中学生が親の間違った判断により、くすりを適正に使用できていない実態からも、義務教育導入から3年目を迎える中学校の「医薬品教育」による、子供たち自身の知識と判断力の育成がますます重要になってきました。

 当協議会主催の第3回メディア勉強会での講演に際し、京都市立九条中学校保健体育教諭である上田裕司先生は、「自分が実践した医薬品の授業では、授業を受けた子ども達の医薬品に対する興味や意識が高まるなど一定の効果が見られた。各団体により作成された授業用のスライドや模型教材なども増えており、効果的な授業を行える環境が整ってきているので、これらを有効活用することでさらに授業を充実させることが可能である。また保護者の医薬品の適正使用に関する意識、知識については、子どもを取り巻く家庭内での状況改善のためにも、是非これからの協議会の活動に期待したい。」と述べました。

 くすりの適正使用協議会では、この度の調査結果を受け、中学校の「医薬品教育」がより効果的に 行われるよう、教材提供などを通じてサポートをしていくとともに、今後も引き続き、一般市民の皆様への「くすりの適正使用」の重要性に関する啓発活動を行うことで、大人から子どもまで、全国民の皆様の 「くすりの適正使用」の促進に貢献して参りたいと考えております。

[調査概要】
調査方法: インターネット調査(株式会社ネオマーケティング 実施)
調査実施期間: 平成26年 1 月
調査対象者: 全国の中学生の子どもがいる、30~59歳の母親 500名
調査対象者の子どもの属性: 
(学年) 中学校1年生154名、中学校2年生168名、中学校3年生178名
(性別)男子・女子、各250名

⇒全ての調査結果はこちら
⇒ニュースリリースはこちら

【中学校 学習指導要領における医薬品教育の内容について】
 平成24年度より施行された中学校学習指導要領では、保健体育:保健分野において、「健康の保持増進や疾病の予防には、保健・医療機関を有効に利用することがあること。また、医薬品は、正しく使用すること。」が加えられました。その内容は「医薬品には主作用と副作用があることを理解できるようにする。医薬品には、使用回数、使用時間、使用量などの使用法があり、正しく使用する必要があることについて理解できるようにする。」とされました。義務教育の中で、「くすり教育」が実施されることになりました。

『学齢期における「くすり教育」の意義を考える-中学校における「くすり教育」の実態とその課題-』をテーマにメディア勉強会を開催

 くすりの適正使用協議会は、報道関係者の皆様を通じ、より多くの方々に「くすりの適正使用」の重要性についてご理解いただくために、2013年度もメディア勉強会を3回シリーズで企画・実施しています。
 本年度第3回目は、2月18日(火)にJAビル(東京・大手町)において、23名の報道関係者が参加しました。
講演に先立ち、協議会が本年1月に行った「中学生の母親の医薬品の適正使用に関する意識・知識調査」について紹介しました。

 調査によると、親の間違った意識・判断により、中学生が家庭で医薬品を適正に使用できていない、また、中学生が家庭で医薬品を使用する場に立ち会ったり、飲み方を指導する機会が多いと思われる母親自身の医薬品や「くすりの適正使用」に関する知識が十分ではないことが分かりました。
⇒詳細は2月18日付ニュースリリースを参照

 続いて中学校における「くすり教育」の教材開発および指導方法の研究に携わり、実際に中学生に指導されている京都市立九条中学校 保健体育科教諭 上田裕司 先生より、「学齢期における「くすり教育」の意義を考える-中学校における「くすり教育」の実態とその課題-」をテーマに講演いただきました。

 上田先生は、くすり教育が義務教育となった背景には2000年のWHOによるセルフメディケーションの提唱があると述べ、一般用医薬品の販売制度が変更された中で、特に自らが選んで使用する「一般用医薬品」を使用するうえでの知識と判断力を子供達が身に付ける授業の重要性を訴えました。

 その上で、授業後に取ったアンケート結果も交えながら実際に先生が実施した授業が紹介され、グループワーク主体の授業により生徒が主体的に学習出来、実験や調べ学習など多様な指導方法が医薬品への興味・関心につながったこと、その結果生徒が医薬品の基礎的な知識を獲得出来たことが紹介されました。

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 一方で、医薬品を含む「保健教育」全般では、小中高の中でも特に中学校での実施の程度が低く、また雨の日に行うことが多いこと、さらには医薬品の学習内容が学習指導要領に追加されたことを中学校保健体育科教員の半分が知らなかったという状況が紹介され、学校における「保健教育」全般の意識向上が必要と締めくくられました。

⇒調査のニュースリリースはこちら

2014年02月05日

RAD-AR News Vol.24,No.4 発刊のお知らせ

機関誌「RAD-AR News(レーダーニュース)」の<Vol.24,No.4>を2014年2月5日に発行しましたので、その概要をご案内します。是非ご覧ください。

■黒川理事長が会員企業トップに聞く! Vol.7
「タケダイズムに基づいた「患者さん視点」の製剤設計でくすりの適正使用に貢献」
武田薬品工業株式会社 代表取締役社長 長谷川 閑史氏

会員企業のトップの方との話し合いを通して考える対談企画。
第7回では、日本を代表する製薬企業である武田薬品工業株式会社の、患者さん・医療関係者が安心して使えるくすりの開発・製造への取り組みから、くすりの適正使用推進に向けた活動のヒントが見えてきました。
対談記事はこちらから

■SERIES 「紙面教室」薬剤師のためのヒューマニズム講義 2
「インフォームド・コンセントの定義と必要性を説明できる」
北里大学薬学部 准教授 有田 悦子先生

紙面教室の第2回では、インフォームド・コンセントの重要性と、必要なコミュニケーションスキルがテーマです。

■薬剤師さんに聞く!私の「くすりのしおり®」活用法
「地域の健康ステーションを目指して」
日本調剤株式会社 荒井 玲美 先生

全国各地に約500店舗を展開する保険調剤薬局チェーンの日本調剤。
各店舗が地域の健康ステーションとなることをめざし、所属する全薬剤師は、独自の研修制度でくすりだけでなく、コミュニケーション、保険制度などを体系的に学んでいます。また、英語版「くすりのしおり®」を積極的に活用しており、取組みについてインタビューを行いました。

■シリーズ最終回 医薬品のリスク管理 -Risk Management Plan- 最新情報
「リスクコミュニケーション」

4回に亘って連載していたシリーズ「医薬品のリスク管理」の最後は、「リスクコミュニケーション(以下リスコミと略す)」について取り上げます。
平成23年8月にFDAが公表した「Communicating Risks and Benefits: An Evidence-Based User’s Guide」からキーとなる内容を紹介。さらに最近の協議会によるリスコミについての取組みをご紹介します。

■TOPICS PART-1
平成25年度 第2回メディア勉強会を開催
『お薬手帳の電子化で「くすりの適正使用」はどう変わる?
デジタルツールで、利用者の更なる意識向上を図る』

平成25年度第2回メディア勉強会ではお薬手帳の電子化を取り上げました。
講演された北海道薬科大学 社会薬学系医薬情報解析学分野 准教授 岡崎* 光洋先生は、電子版お薬手帳は、現在のお薬手帳を単に電子化しただけでは、使い勝手では「紙」が勝るとしたうえで、電子化により携帯性や保管性が増し効率が上がるだけでなく、飲み忘れ防止アラームなどやグラフ化、さらには双方向のコミュニケーションが可能になり価値の創造ができることで個別最適化が図られ、患者さんの行動が変化すると訴えました。
*は山偏に竒

■くすり教育現場インタビュー
「生徒が主体的に気づき、考えるくすりの授業を目指して」
群馬県伊勢崎市立第二中学校 保健体育教諭 村井 正典 先生

平成24年度より中学校でくすり教育が義務教育となって2年。
今回は、群馬県教育委員会が授業充実事業の一環として企画し、伊勢崎市立第二中学校保健体育教諭 村井 正典先生が行った医薬品の研究授業を見学し、お話をうかがいました。

■TOPICS PART-2
・会員企業限定 薬剤疫学実践セミナー2013を開催
 会員企業限定 データベース委員会特別セミナーを開催
 
協議会の会員企業に限定した薬剤疫学関連の2つのセミナーについてご紹介します。

■SERIES 「知っていますか? この実態」
第4回目 処方薬について疑問や不安を抱いた際の解決方法について

■インフォメーション
募集 くすりのしおり®・くすりの授業体験談募集中 !

レーダーニュースはこちらから
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