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2012年12月25日

紹介コーナー:災害対応医薬品供給車両

 宮城県薬剤師会は、東日本大震災の経験を元に、「災害対応医薬品供給車両(Mobile Pharmacy)」を企画・製作しました。

 過日、当協議会がポスター発表をしました第45回日本薬剤師会学術大会(2012年10月7-8日浜松)にて宮城県薬剤師会が、東日本大震災の経験を元に、「災害対応医薬品供給車両(Mobile Pharmacy)」を企画・製作し、会場に車両を展示していましたのでご報告します。

 阪神淡路大震災(1995年)から18年、東日本大震災(2011年)から約2年が経過しようとしていますが、災害直後には、水や電気といったライフラインが途絶え、小児用の水剤の調整や要冷蔵の医薬品の扱いが難しくなります。
車内には100品目以上の調剤棚、秤、流し、トイレ、保冷庫の他、エアコン、処方内容や調剤の記録をとるためのパソコン、処方せんやお薬手帳の印刷のためのプリンターなど完備されています。携帯電話がつながらない場合は、無線通信資格不要となっている短距離通信用の「デジタルトランシーバー」が使用できます。
車体は大きめのバンで、普通自動車免許で運転可能です。電力は太陽電池とガソリンから作りだすことができるようになっています。車体に大きな液晶パネルを取り付けられるようになっており、衛星放送を受信し、車両に集まった人々への情報提供が可能になっています。車両本来の役目である医薬品の供給拠点としてだけでなく、被災された方への情報伝達拠点になることで、不安を少しでも解消する助けになれることが期待されます。
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くすり教育 一般向け啓発活動報告:調布市立国領小学校保健委員会

くすりの適正使用協議会は、一般向け啓発活動として、12月19日に調布市立国領小学校保健委員会(児童の保護者、教職員、学校薬剤師、学校歯科医)40名を対象とした研修会を行いました。

 調布市では、小学校養護教諭研究会が平成23年に市内の小学生を対象に行った薬の使用実態調査で、友達同士の薬の貸し借りを無意識に行っているなど薬の誤った使い方が常習化している、保護者自身の薬を正しく使用する基本的な知識や意識が十分でない、などの実情が分かり、各学校での啓発の必要性が明らかになりました。
その対策の一つとして、8月に調布市立八雲台小学校より要望を受け研修を行い、さらに今回、調布市立国領小学校で実施しました。
 今回の研修も八雲台小学校と同様の内容で組み立て、特に後半の「お薬の疑問にお答えします」のコーナーでは、全員分の〇×札を用意しQ&A方式で進めました。例えば「薬をコップ1杯の水で飲むのは、〇か×か?」「では、何故コップ1杯の水で薬を飲むのかを、子どもに理解できるように説明できますか?」など、双方向のやり取りを繰り返し、実験をしたり、模型で薬が効く仕組みを確認しながら理解を深めてもらいました。
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2012年12月10日

第2回メディア勉強会開催

 くすりの適正使用協議会は、報道関係者の皆様を通じ、より多くの方々に「くすりの適正使用」の重要性についてご理解いただくために、本年度も3回シリーズでメディア勉強会を企画・実施しています。
第2回目は、「薬剤師との適切なコミュニケーションが促す「くすりの適正使用~薬剤師の役割と患者さんの意識のギャップから考える~」をテーマに開催しました。
 今回は、最初に“一般市民が抱く薬剤師の役割へのイメージ”について、当協議会が実施した調査結果を発表しました。続いて、20年以上に亘り「賢い患者になりましょう」をモットーに活動しているNPO法人ささえあい医療人権センターCOMLの山口育子理事長より、「患者さんの立場から薬剤師に期待する役割」についてお話しいただきました。そして最後に、当協議会が作成している患者さんと薬剤師のコミュニケーションツール「くすりのしおり®」の活用について紹介しました。
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 全体を通して、一般市民には、“薬について何でも相談にのってもらえる薬剤師”や“かかりつけ薬局”を決めている人は少なく、特に薬局薬剤師の役割と存在意義が認知されていないことが判明しました。
薬局薬剤師には「患者の薬剤服用歴管理」という重要な役割があること、そのために薬剤情報を一元管理できる“かかりつけ薬局”の重要性をアピールすること、そして薬剤師は、臨機応変なコミュニケーションスキルを身につけ、「町の薬の相談相手」として役割を発揮することが大切であると述べられました。

※本メディア勉強会の詳細は、1月に発刊するRAD-AR News Vol23、No.4に掲載します。

【開催概要】
■日時:2012年12月5日(水) 12:30~14:00
■会場:フクラシア東京ステーション
■参加記者:21名
■テーマ : 薬剤師との適切なコミュニケーションが促す「くすりの適正使用」
      ~薬剤師の役割と患者さんの意識のギャップから考える~
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2012年12月04日

都内3カ所と小田原で「くすり教育」の出前研修を実施

 「くすり教育」の出前研修を小田原市薬剤師会(10/18)、江戸川区薬剤師会(10/27)、世田谷区中学校研究保健部会(11/14)、江戸川区中学校研究会健康教育部(11/14)、で行いました。江戸川区中学校研究会健康教育部での研修は、社団法人東京薬事協会が主催した会ですが、当協議会から講師を派遣し実施しました。

「くすり教育」に関与する教育者を対象とした出前研修は、学校現場の教師や関係している学校薬剤師を対象に約70の団体・サークルなどで、約4,600名の方が受講しています。
総じて、熱心に傾聴してもらえる場となっています。特に、養護教諭の方々は日常的に児童・生徒達の「くすり」の扱いについて、気にかかっていることが多く基本的な「医薬品の使い方」を自らも知識として身につけたい意向が強いと感じられます。医薬品がこれだけ国民の健康に、医療に多くの貢献をしてきたのに、医薬品のこと、使い方を生活の知恵・知識としていないのはどういうことでしょうか。食生活と同様に安易に手に入るので自由に使えばよいという風潮が広がっているのかもしれません。
これを打開する手段として医薬品教育が義務教育の中に入りました。中学校では正しい使い方を中心に、高等学校ではより具体的な内容を学ぶことになっています。
一方、学校薬剤師の方々は、くすりの専門家としての薬剤師の役割を果たすにはどのようにして紹介・説明してゆけばよいかを研修の中で把握しようとされているようにも見受けられ、とても熱心で専門家の目を配らせています。学校薬剤師が教育者にその必要性を訴え、医薬品について話し合うという活動が、これからの健康、医療に大きく影響を与えるものであろうと想定しています。
この出前研修の活動の中心は、製薬企業で活躍されている現役ならびにOBの方で全国展開をしています。研修マニュアルに基づいた内容で、思いっきりのよい講義が見ものです。
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2012年12月03日

くすり教育への支援活動で大きなマイルストーンを打ち立てました

 当協議会は教育の場で児童・青少年向けにくすり教育を提案し啓発活動を進めてきて早10年を超えます。
そして平成25年度から高等学校での医薬品教育がバージョンアップされて、「医薬品の本質」を取り扱う内容となりました。医薬品は生命関連の重要な製品とされながら、その本質については難しくなかなか理解されていないのが現状のなかでの教育方針と言えるでしょうか。
「今まで治る手段が無かった病気が新薬によって治療可能となる」や「痛みが抑えられて普通の生活ができる」などの効果面に対して、思わぬ副作用が出て早期に適切な処置ができなかったため、逆のデメリットが出てしまうことがあり、いわば、「サジ加減」なところがある、という理解ができる知識を持とうということになるでしょうか。人々の健康な生活を考えると、個人にとって、社会にとって利益を享受するために、医薬品に対する考え方を改めて導入することに他ならないと思われます。
今回作成したDVD教材『医薬品とは』は、学習指導要領に基づいて高等学校の医薬品教育が行われるにあたり、教育現場の要望を受けて内容や形態を検討し、日本製薬工業協会とOTC医薬品協会と当協議会が共同開発しましたので、いわば医薬品業界が作成した教材であると言えます。
図1:医薬品とは―高等学校医薬品教育用教材―のパッケージ及びDVD-2 (71x100).jpg図1:医薬品とは―高等学校医薬品教育用教材―のパッケージ及びDVD-1 (100x96).jpg

そして第59回日本学校保健学会(11月10-11日、於:神戸)でランチョンセミナーを開催し、盛況の中、DVD教材を披露しました。このセミナーでは、新薬の開発の重要性やセルフメディケーションに基づく医薬品使用の安全対策について製造販売者の立場で講師が話しかけ、学会参加の教育研究者や現場の先生方の共感を得たと思っています。
同学会のブース出展ではこの流れを受けて多くの方の訪問を受けました。これまでの活動の中で開発された教材を多数展示し、説明をさせていただきました。また、医薬品教育の現場で得られた医薬品適正使用の啓発の効果についてアンケート調査した結果をポスターで発表しました。
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高校生版DVDのダイジェスト版の視聴や、詳細については、くすり教育ホームページをご覧ください。