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2009年02月05日

文部科学省に高校の新学習指導要領案に関するパブリックコメントを提出(News Release)

 くすりの適正使用協議会は、昨年12月22日に中央教育審議会教育課程部会より公表された「高等学校学習指導要領改訂案」について、1月21日に以下の要点のパブリックコメントを提出いたしました。

 協議会では「できるだけ早い時期から、健康の大切さと、くすりを正しく使用するための基本的な学習が必要」との考えから、児童・生徒を対象とした教材の開発・提供等、くすり教育指導者への支援に重点をおき、「くすり教育」に取り組んでまいりました。
そのような状況下、薬事法改正を背景に昨年3月に新しい「中学校学習指導要領」が公示され、新たに「保健体育」の中に『医薬品の正しい使用』が記載されました。

今回公表された「高等学校学習指導要領改訂案」では、従来の医薬品の項が改訂され「医薬品は、有効性や安全性が審査されており、販売には制限があること。疾病からの回復や悪化の防止には、医薬品を正しく使用することが有効であること。」とされました。これは、医薬品適正使用の啓発と推進を目指して活動している当協議会として深く賛意を表すものです。
ただし、医薬品は「物」としてだけでなく、他医薬品との併用や健康食品との同時摂取の場合も含む有効性や安全性の「情報」が付加されなければ、医薬品の適正使用は成り立ちません。その「情報」は、医薬品の一生涯を通じて追求されるものです。
また、医薬品には幾つかの種類があり、医師からの処方せんに基づく医薬品とそうでないものでは承認や製造販売後の審査の厳格さや販売体制が異なることを使用する側が理解する必要があります。
さらに、日本では毎年3万人以上の自殺者が出る中、「疾病」には心の病をも含み、そのための医薬品も多く存在します。これらを理由に、以下の要点でパブリックコメントを提出いたしました。

高等学校学習指導要領案 第2章第6節保健体育 第2款 各科目 第2 保健(2)生涯を通じる健康に関して

(1)医薬品には種類があることを明示する。
(2)「有効性や安全性が審査」を「有効性や安全性が絶えず審査され確保」とする。
(3)「販売には制限」を「販売には許可を受ける必要」とする。
(4)「疾病」を「疾病(心の病を含む)」とする。
(5)「医薬品やいわゆる健康食品との相互作用に注意すること」を追記する。

◆参考◆
【くすり教育への取り組み経緯】
 協議会では、生命・健康の維持増進に課す医薬品の重要性を考え、患者さん、医師、薬剤師などに対して「医薬品の適正使用」を啓発し、普及する活動を長年に亘って展開しております。
とりわけ、「できるだけ早い時期から医薬品に関する基本的な学習を行う重要性」を認識し、児童・生徒を対象にした「くすり教育」に積極的に取り組み、教材の開発にも重点をおいて活動しております。

 平成13年に全国の小学校高学年を対象に行った調査の結果、日本における小学生に対する「くすり教育」は不十分であることが確認されています。その結果を受け、平成16年度に「児童および青少年のくすり教育プログラムガイド」(以下、プログラムガイド)を作成し、「くすり教育」に対する日本における標準的な考え方を提案、さらにプログラムガイドに則った教育カリキュラムを作成し、その推進ツールとしてパワーポイント・スライドをまとめた「パワーポイント・ライブラリー」を構築いたしました。
また、平成19年度に発足した日本薬剤師会との共同プロジェクトチーム「医薬品適正使用啓発推進事業検討会」では、活動の軸となる「啓発資材の作成」において、協議会の「パワーポイント・スライド」が採用され、活用されています。
さらに、パワーポイント・スライドの指導書や授業例を充実させ、年代別にそろえた結果、協議会の「パワーポイント・スライド」は消費者教育支援センターより優秀賞を受賞しました。
このように協議会では、精力的に我が国の「くすり教育」の発展のために尽力しております。

【当協議会における、平成20年度「くすり教育」関連活動】
協議会の位置づけ:児童・生徒を対象とした教材開発・提供等、「くすり教育」指導者への支援
◆ホームページリニューアル
6/10:新学習指導要領にも対応し、現場のニーズに応えた教材も併せて掲載
◆くすり教育アドバイザー制度
制度を立ち上げ12名のアドバイザーを認定
◆派遣した研修会
①裾野市養護教諭部研修会(7/28)
②府中高養護教諭両丹支部研究会(8/21)
③神奈川県薬剤師会 支部学薬担当者会議(10/9)
④川崎市薬剤師会研修会(11/14)
⑤八王子市教育委員会 保健主事短小研修会(11/18)
⑥内藤記念くすり博物館(11/22)
⑦秦野市薬剤師会研修会(11/26)
◆学会出展・発表
(1)学会展示
①教諭(養護)対象⇒平成20年度全国養護教諭研究大会(8/7@鳥取)
②教諭(保健体育教諭)対象⇒全国学校体育研究大会(10/30@岩手)
③学校保健関係者(学校長、養護、学薬)対象⇒全国学校保健研究大会(11/7@新潟)
④学薬対象⇒学校環境衛生・薬事衛生研究協議会(11/20~21@愛知)
⑤教諭(養護)対象⇒第12回千葉県学校保健学会(12/14)
(2)学会発表
①日本薬剤師会学術総会
◆プレスセミナー
7/23:『小中学校に対する「くすり教育」の必要性~中学校での授業の実施事例を交えて~』
ニュースリリースはこちらから